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2004.01.29号
エイズ(HIV)、新型肺炎(SARS)、鳥インフルエンザ、そして牛海綿状脳症(BSE)、コイヘルペス病・・ここ数年を振り返っただけでも感染症と人類の戦いは終わりそうにありません。現状、エイズ以外は人への感染は少ない状況ですが、さらにやっかいなのは感染だけでなく私たちの食生活まで影響が及ぶことです。
牛肉がダメ、鶏肉がダメ、いったい何を食べたらいいのやら・・結構深刻に感じますが、皆様はどのように感じられるでしょうか?「抗生物質を与えて促成飼育された食肉と西洋的な食文化を控え、生活習慣病を防ぐように」とのシグナルにも思えてしまいます。
シグナルがなくても、生活習慣改善の必要性に直面しているのが現代社会の現実のようです。
以下本文です。
健康管理を進める上では、まずは身体を見つめなおすことが最初ではないでしょうか。とりあえず試行錯誤しながらスタート!
はじめに死亡原因について触れたいと思います。
(H12年、厚生省)
となっています。老衰などの自然死が少ないことにあらためて驚きます。上位3つで約60%になります。
ちなみに戦後の1950年は、1位:結核、2位:脳血管疾患、3位:肺炎および気管支炎となっています。時代背景から感染症が1位ですが、最近また結核は増加傾向のようです。
総合病院などで「どの科に行けばいいの?」と迷われたことはありませんでしょうか? まったく迷わないあなたは・・かなり病院通!・・又は医療関係者?であれば、この項は読み飛ばされてもよろしいかと思います。一般の方には、身体の構成要素が分かれば、健康管理のヒントになるかも知れません。
1)細胞
すでに触れているように、私たちの身体は約60兆個の細胞でできています。
1個の受精卵から始まり、細胞分裂を繰り返しながら60兆個まで成長!「よくぞ間違えずにここまで大きくなった」と言ってやりたいところです。染色体に従い規則正しく分裂、しかも分裂の限度があって人間が形作られています。すばらしい!限度がなかったらどうなるのでしょう・・無限大の?いや無数の手足や頭・・失礼しました。
そして、生物の最小構成単位である細胞が集まって「組織」を作り、その組織が集まって骨や筋肉、循環器、呼吸器、消化器、泌尿器、脳・神経系、感覚器などの「器官」を形作っています。
2)骨・筋肉
最近は、カルシウムなどのミネラルが不足して起こる「骨粗しょう症」がよく話題になります。
私たちの身体を支える大切な骨。カルシウムの血中濃度が低下すると、骨を溶かして濃度を保とうとするのです。骨に蓄えられたカルシウムが消費されると、それを補なう必要があります。
女性ホルモンの変化やステロイド剤の使用、大量の飲酒、喫煙なども吸収率悪化を招くといわれています。生活習慣にも配慮が必要です。
~長くなりそうなので・・つづく~
少し古いニュースも含まれますが、参考にピックアップしてみました。
ゲノム情報研究と医療のパイプ役、東大大学院に新専攻(1/25)
東京大学大学院に来年度、ゲノム情報などの基礎研究を先端医療と結びつける人材を育てる「メディカルゲノム専攻」が誕生する。がん遺伝子の機能解明の成果を、いち早く新薬開発につなげるといった産学連携は日本の弱点といわれているが、この専攻の履修者には連携のパイプ役になったり、バイオベンチャーの創業者を目指すことなどが期待される。修士29人、博士13人の定員。
米国などでは最近、生命科学の基礎研究と医療との連携が活発で、一人ひとりの遺伝情報の差から治療法を選択するオーダーメード医療や、遺伝子治療などが実現され始めている。専攻長に就任する西郷和彦教授は「産学連携を積極的に進め、日本のバイオ産業の活性化に貢献したい」と意気込んでいる。(読売新聞)
⇒遺伝子治療の早期確立も望まれます。
塩分で胃がんの危険倍増 厚労省研究班が調査で確認(1/17)
塩分の多い食事を取る男性は塩分控えめの食生活を送る男性の約2倍も胃がんになりやすい。厚生労働省研究班(班長・津金昌一郎国立がんセンター予防研究部長)が研究結果。
生活習慣とがんの関連を調べるため、40-59歳の男女約4万人を11年間追跡。塩分摂取量が多いと胃がんになりやすいという関係はこれまでも指摘されていたが、大規模調査でこれを確認。塩分摂取量に応じ5グループに分けて分析。男性では摂取量最多グループは最少グループの約3倍の1日平均9.9gを摂取。両グループを比べると摂取量最多グループは2.2倍も胃がんになりやすかった。
塩分摂取量は対象者が申告した食事の内容を基に算出。実際の摂取量はもっと多いとみられる。(共同通信)
⇒日常生活での摂取量計算はかなり難しいと思われますので、やはり外食・加工食品を減らしたり、メニューそのものを見直すことが対応策でしょうか。
あとがき
先日、福岡のローカルニュースでBSE問題について街頭インタビューが放映されていました。
ハンバーガーをパクパク食べる小さい子供の横で、お母さんが「気にしていたら何も食べられませんから構わず食べます」と応えていました。
その応え自体には同調もするのですが、どうも頻繁に子供の食事として位置付けているような様子でしたので、その子供がいつもファーストフードとジュースなどを食べて成長するのかと思うと・・ゾッとしてしまいました。
免疫力・自然治癒力向上を目指して、次号もよろしくお願いします!
発行:エリアリンク社 代表 大久保隆
~ 記事中の1つでも、健康管理のお役に立てれば幸いです ~